寒冷地でケーブルを扱う際には注意が必要です。
これは、氷点下10度あるいはそれ以下のような厳しい寒冷地域で使用すると、それ自体が硬くなり取り回しが難しくなってしまうことがあるためです。さらに、最悪の場合ケーブル自体が凍ってしまい、機能が損なわれ使い物にならなくなることもあります。そのような事態を避けるためには、寒冷な地域で使用しても凍結することのない特別な素材を使用したものを使うのがおすすめです。
なお、その際にはケーブルをまとめる際によく使われる「結束バンド」の材質にも注意しましょう。これは、結束バンドを寒冷地域で使用した際「塩害」によるダメージを受ける場合があるためです。この塩害というのは、塩化カルシウムや塩化ナトリウムによって引き起こされる現象です。そして豪雪地帯でよく使われる凍結防止剤にはその塩害の原因となる塩化カルシウムが大量に含まれています。
一方で、一般的な結束バンドの多くは素材に「ナイロン66」が使用されており、このナイロン66は非常に塩害に弱い点には注意が必要です。そのため、寒冷地域でナイロン66製の一般的な結束バンドを使用してしまうと塩害により劣化が進み、最悪の場合ケーブル自体の断線を引き起こす可能性があります。そのため、凍結防止剤を日常的に使用する豪雪地帯で結束バンドを使う際には塩害に対して耐性のあるナイロン素材のものを選びましょう。これにより、安心してケーブルを使用できる環境を確保することができます。